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人を見極めるのは、1回では容易ではない。
「武帝　史記」を読み、そう思いました。




李陵（りりょう）と蘇武（そぶ）、そして司馬遷（しばせん）について考えました。
李陵はキングダムの信のモデルと言われている李信を先祖にもつ、
といえば興味が出る方もいるかもしれません
悲運の将とも言われています。
というのも武帝から敵に寝返ったと誤解をされ、
身内を族滅（重罪を犯したと一族を処刑）されてしまうのです。
それから李陵は敵の降将として敵地で生涯を生きていくことになるのですが
生きているのに心が死んでいるような状態になってしまいます。
武帝の悲願である敵（匈奴）を滅ぼすには、李陵の力が必要だったと後で気がつくのです。。
一度の失敗を許せず、細かい内容を調べずに、感情で判断してしまったこと。
そのとばっちりを司馬遷が受けて宮刑(去勢する刑罰)に処せられます。
武帝の顔色を伺って、物を言えない臣たちの前で李陵をかばい正論を言ったのです。
司馬遷もまた苦しみます。
苦しみの中から己が生きていく糧を見いだし、それが「史記」の執筆に繋がりました。
蘇武は、敵地（匈奴）に武帝の使節として向かいましたが降伏を拒み
自決しようとしたところを命を助けられ北海（バイカル湖）のほとりに移されます。
そこは北海の民でも恐れ暮らさないような極寒の地。
匈奴の王に雄羊が子を産んだら帰す、と厳しい条件を突きつけられます。
蘇武はそこで腐ること無く、極寒の中で知恵を使って生き抜きます。

現在に置き換えると、会社を強くしたり、大きくできるような人材、跡継ぎを見逃してしまい
力を発揮できる仕事や部署ではなく、育てたり活かすことが出来ずに埋もれさせてしまう、
見極めることが出来なかったということになります。。
その人自身が会社の気の流れに合わなくて、そうなってしまうこともあるのですが。。
組織ではなく、独立した方が力を発揮できる人もいます。

本当に人を見極めるには、何度か試さないと分からないこともある。
経歴に左右されずに、その人自身の力や能力を見ることも大事だし、
また、時間をかけて忍耐強く育てることで本人の能力を引き出し、
会社や自分（社長）にとって無くてはならない存在になることもあります。
見極める側にも、それなりの感性とパワーが無いと、出会っても分からないし
育てることもできません。

同じような思い、人生について深く考え悩んだ人に「武帝　史記」は
心に染み、これから先の人生について考えるヒントになると感じます。

虚しさや、絶望感、生きることの苦しさ、葛藤、喜び、とても人間臭くて、
私は好きな内容でした。
歴史から学ぶことは沢山ある。
何かに悩んだときに自分の持っている知識だけでは解決できないこともあります。
そんな時に私は、歴史上の人物だったらどうするんだろう、と知りたくなります。

運気も過去の選択の積み重ねで作ったもの。
自分の歴史です。
過去は変えることは出来なくとも、未来は変えていける。
変えていくためには、正しい知識が必要なのです。

ブログを書くのをどうしようかと考えていましたが、
毎日たくさん読んでくれている人が居ること知りました。
ありがとうございます

このブログを通して新しい出会いもあるかもしれない、と思い直しました。
若かりし頃の武帝のように人を見極め育てられるよう、私もなりたいと思います。

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